しっかりと返済
特定調停という手段も任意による整理と変わりなく、おのおのの債権者へ借金の支払いを継続していくことを選択した債務を整理する形です。
わかりやすくいうなら裁判所が関係する負債の整理と考えればいいでしょう。
この方法も任意整理による手続きと似ていて、破産宣告と違って特定の負債だけを整理していくことが可能なため他に保証人が関連する負債以外について処理したい際やマンションのローンを別として整理をする際などにおいてでも適用することも可能になりますし、全ての財産を手放す義務はないので自動車や有価証券財産を持っているものの手放してしまいたくない状況でも有効な債務整理の手順です。
手続きを取った後の返済に必要となる額と実際として可能な収入を検討し、常識的に見て返済が見通せるようならこの方法で手続きを進めることに問題ありませんが、破産申告とは違い返済義務が消滅するのではありませんので、お金の量が大きい状況の場合、特定調停による手続きを踏むのは困難になるということになるでしょう。
司法機関が間に入るため専門家に見てもらわなくても不利になるようなことはないということとか、解決のための費用を圧縮できるという利点は良いのですが貸方からの取り立てに対し自ら回答していく必要がある点に加え実際に裁判所に何度も出頭する必要があるといった注意点もあります。
なお、任意整理との比較点ですが、同意に達しないような場合は金利をすべて付けた額で支払っていくことになるということやそれら債務者に払うお金が任意整理による方法の場合よりも割高になる傾向がみられるというような留意点もあります。
